行政書士試験は合格率が5%以下の難易度の高い試験です。法律という一般人には全く馴染みのない知識を扱わなければいけないからです。
そのため、学校に通ったり、通信講座を受講する人が少なくないのですが、頑張れば独学で合格することも可能です。このページでは一つのモデル例として、独学者にオススメの勉強法をまとめてみます。
行政書士業務に必要な法令を学ぶことに専念しよう
行政書士試験は法令と一般知識の二部構成となっていますが、配点としては圧倒的に法令の割合が高くなっています。難易度も高く、法令科目をいかに克服するかが合格の分かれ目となります。
そのため、試験勉強も法令を学ぶと割り切ってしまいましょう。
一般知識については正答率40%以上という基準をクリアすればいいだけなので、それほど難しいことではありません。試験日直前に1~2週間、テキストを読むぐらいでも大丈夫です。
勉強法の基本型
法令科目を勉強する時の流れですが、まずはテキストを一通り読みます。『うかるぞ行政書士』、『出る順行政書士』あたりが最もオススメです。
ちなみに、二冊ともシリーズ化しており、姉妹本として『うかるぞ行政書士 入門編』、『出る順行政書士 初歩の初歩』という入門版を出しています。行政書士試験の内容や試験合格に必要な知識に対する説明が主となっており、何も分からない人が全体像を掴むには最適です。
これらの参考書を読んでから試験勉強を始めれば、効率的に理解を深めることが出来るので、法律に関する勉強を全くしたことがない人には、こちらから読み始めることをオススメします。
1回読むだけでは、まず理解出来ないでしょう。3~4回は読み返してください。また、最初から隅々まで理解するのは無理です。細かいことは気にせず、おおよそのところを理解出来たら良しとしましょう。最初は、これぐらいで十分です。
具体的な行政書士試験勉強法
おおよその概要を掴めたら、本格的に勉強に取りかかります。行政書士試験ですが、民法・憲法・行政法・商法・基礎法学の各法律から構成されます。
どこから勉強しても自由なのですが、初心者にオススメなのは、基礎法学から始めて、次に民法、その次に商法・行政を学んで、最後に憲法という順番で取り組むことです。
これは一般人にとって比較的、馴染みが深いところから始めるという意味での順番付けとなります。憲法は極めて抽象的で分かりづらいので、最後に回したほうがいいです。
具体的な勉強法としては、とりかく繰り返すことです。復習が全てです。間違っても構わないので、とにかく問題を解きます。問題を見たら、答えが分かるようになるぐらい、何度も繰り返して頭にたたき込みます。
出来なかった問題を解き直すのは当然のことですが、正解した問題でも、自分の言葉で説明出来るようになるくらいまで解き直すようにしましょう。
それから、予備校などで開催される模擬試験は必ず受験すべきです。幾ら独学で勉強して実力をつけても、実際の試験となると緊張してしまい、力が発揮出来ないなんてことは普通に起こります。
模擬試験を受けて、実際の受験の雰囲気に慣れておきましょう。また、模擬試験を受けて、自分の実力をチェックすることは、モチベーションアップにもつながります。
行政書士試験の受験勉強は長丁場の戦いになりがちです。気持ちがだれないためにも、定期的に力試しをしてみましょう。
勉強時間の目安は?
インターネットで検索すると、独学で行政書士試験に合格した人の体験談がちらほら出てきますが、彼らの話を総合すると、1日2~3時間の勉強を4~6ヶ月間続けたというのが平均値のようです。
1日の学習時間が少ないと、その分、合格までの期間が長くなっていますので、3×30日x6ヶ月として540時間が学習時間の目安となりそうです。
これぐらいを一つの基準として考えるといいのではと思います。ただ、注意点としては試験勉強は短期集中のほうが効率的ではあるので、毎日ある程度の学習時間を確保することをオススメします。
いずれにしても、独学で行政書士試験に受かることは十分に可能です。頑張ってください!