司法書士にとって顧客を得るための大切な営業ツールの一つとなるのがセミナーです。自分が主催者・講師となってセミナーを開催することで、顧客獲得につながる見込み客を集めることが出来ます。
たとえば、相続登記に関するセミナーなどは、全国各地で開催されています。
当たり前ですが、こういったセミナーに参加する人というのは、遺産相続等で登記をする必要に迫られている人たちです。(わざわざ興味本位で参加する人などいません。)
つまり、司法書士からすれば、自分の見込み客のみが集まってくるというわけです。
見込み客を集めるには、お金を払って広告を出すといったことが普通ですが、セミナーの場合、逆に自分のほうがお金をもらって集められるわけです。
どれだけ、効率が良い営業手段なのか、説明するまでもないでしょう。
セミナーは自分を売り込むチャンス
自分が講師となって開催するセミナーには、もう一つ大きな利点があります。
それは、参加者との信頼関係を築きやすいということです。相続登記を代行した場合の報酬というのは、決して少なくない金額となります。これは、お客さんからすると、大金を支払うことになり、そう簡単に依頼出来るものではありません。
この人ならばと信頼してもらって初めて依頼を受けることが出来る仕事です。
従って、お客さんとの信頼関係を構築することが何よりも重要なのですが、セミナーの場合、簡単に出来ます。
まず、お客さんからすれば、あなたは先生となるので、この時点で印象は良いものとなります。
さらに、セミナーで話を聞いてもらうことは、あなたの実力や人間性を知ってもらう絶好の機会となります。ここで内容に満足してもらえれば、講師としての評価もあがるため、信頼度もアップします。
それで、『この先生に頼もう』という話になるわけです。
普通の営業であれば、話を聞いてもらうこと自体が大変なわけですから、セミナーがいかに効率が良いものなのか、ここでも実感して頂けるかと思います。
ちなみに無料セミナーと有料セミナーであれば、当然後者のほうが意識の高い人達が集まります。そのため、たとえ営業目的で収益は関係ない場合でも、あえて参加費を取る形でセミナーを開催したほうが効果的です。
セミナーの集客方法
商工会議所、法人会といった組織からの依頼を受けて開催するタイプのセミナーであれば、集客は自分で行う必要がなく楽なのですが、そうひっきりなしに講演依頼がくるとことは、よほど知名度・ブランド力の高い司法書士でもない限り、現実的にはあり得ません。
営業目的で行う場合、コンスタントに開催することが必須となるので、そうなると自分でセミナーを主催、集客も自分で行うことになります。
セミナーとなると20~50人ぐらいの人数が集客目標となるので、対面営業でお客さんを1人ずつ掴まえていくというようなやりかたは非効率的です。そこでDMやインターネット広告を活用して集客することになります。そのため、マーケティングの手法も学ぶ必要があります。
ただし、見込み客と会う機会と考えると、数人でも十分なので、あまり人数にはこだわる必要はないかもしれません。最初は少人数でもいいという考えでいきましょう。
いずれにしても、セミナー開催は司法書士の営業手法のなかでは、最も強力です。ぜひ、自分で主催出来るようになりましょう。